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Rti 台湾国際放送Rti 台湾国際放送文化の台湾 - 2021-11-19_台湾の文学書籍の最も栄誉ある賞「台灣文學獎金典獎」

  • 19 November, 2021
文化の台湾
2021年の「台灣文學獎金典獎」で大賞を受賞した鍾文音さん。(写真:CNA)

台湾には、3つの有名な“金”という字がつく賞があるのはご存じの方も多いと思います。台湾版グラミー賞と呼ばれる「金曲獎(ゴールデン・メロディー・アワード)」、台湾版アカデミー賞と呼ばれる「金馬獎(ゴールデン・ホース・アワード)」、台湾版エミー賞と呼ばれる「金鐘獎(ゴールデン・ベル・アワード)」の3つ─。

でもこのほかにも様々な“金”が付く名称で呼ばれる賞があります。

そのうちの一つ、「金典獎」の授賞式が先ごろ行われました。

この「金典獎」とは、これが正式な名称ではなく、正式名称は「台灣文學獎金典獎」、そう“文学賞”なんです。

台湾の文学書籍において最も栄誉ある賞とされている「台灣文學獎金典獎」。

2001年に現在の文化部の前身である「行政院文化建設委員会」時代に立ち上がった賞で、2005年からは国立台湾文学館によって毎年、賞の授与が行われています。

その年の台湾の優れた文学作品に敬意を表し、様々なオリジナルコンテンツの創作を激励することで、台湾の価値にスポットライトを当て、文学界の活性化をし、世界の文学コミュニティーとのつながりを深めることを目的としています。

今年(2021年)の「金典獎」は、“作家大爆発、作品大爆発”、つまり作家も作品もとっても充実していたそうです。

新型コロナは様々な部分においてマイナスの影響を与え、誰もが大変な思いをしていますが、この困難な時期、多くの作家たちは、創作に集中していたようで、今年のエントリー数は過去最高の235作品。作者の年齢層は20代から80代までと幅広いものとなりました。

そして、その235作品の中から今年(2021年)の大賞に選ばれたのは、鍾文音さんの長編小説「別送」でした。

この「別送」は、鍾文音さんの「異邦人」シリーズの作品の一つで、母と娘の別れをテーマにしたもの。

鍾文音さんは、この「別送」は預言書のようなもの。母親がこの本の結末通りにこの世を去ってくれることを願っている。幸福の贖罪が全て実現することを願っている。と語っています。

鍾文音さんは、おそらく自分は台湾文学賞に最も多くノミネートされた人ではないか、しかしなかなか受賞することができなかった。この「別送」の執筆は、実は母親を幸せに送りだすためにあらかじめ準備した文学葬で、文学の双方向の贖罪が、苦しみを文字に変え、傷を癒し、喜びをもたらしているとし、「私はただの牽引者で、真の受賞者は母です。母親に感謝します」と述べました。

2021年の「金典獎」の大賞に選ばれた鍾文音さんの「別送」の他、今年は7名の作品が受賞、また新人作家賞が3名選ばれました。

なお、「金典獎」の授賞式は終わりましたが、「金典獎」にまつわるイベントがまだまだ続きます。

受賞作家が、読者と直接交流するイベントが行われます。

11月20日には、新人作家賞に選ばれた一人、陳宗暉さんが、12月11日には、大賞に選ばれた鍾文音さんが台南の会場に。そして11月21日には台北の会場に「金典獎」と新人作家賞のダブル受賞した徐振輔さんと平路さんが登場して、交流イベントが行われます。

この「金典獎」の主催者である国立台湾文学館の蘇碩斌・館長は、出版市場はボトルネックとなっている。この3年、台湾文学館ではあらゆるジャンルを賞の対象として募集することを試み、実に多彩な作品が集まった。まさに文学の枠を広げてきた。文学は紙の上だけでなく、例えば、最近映像や音楽等様々な分野の文化的活動を推進している文化政策研究院(TAICCA)と協力して様々な芸術と融合させることを目指していて、文学の可視性を開いていきたいとしています。

また、文化部の李永得・部長も、「文学を起点として、アニメや舞台芸術、映画などとさらには国境を超えたコラボレーションをし、文学がコロナ後の芸術文化復興の重要な基盤となることを期待している」とコメントしています。

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