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「蒋介石の功罪」特別展、中正紀念堂で来年2/7まで

  • 24 November, 2021
  • 中野理繪
「蒋介石の功罪」特別展、中正紀念堂で来年2/7まで
台北市にある蒋介石・元総統のメモリアルホール・中正紀念堂で22日から「蔣中正總統與台灣特展」が行われている。歴史や史実をベースに様々な角度から蒋介石・元総統の台湾における功罪を展示している。2022年2月7日まで。(写真:RTI)

台北市にある蒋介石・元総統のメモリアルホール・中正紀念堂で22日から「蔣中正總統與台灣特展」が行われている。2022年2月7日まで。歴史や史実をベースに様々な角度から蒋介石・元総統の台湾における功罪を展示している。文化部(日本の文科省に類似)の李永得・部長(=大臣)は、蒋介石氏を記念して建てられた中正紀念堂で、蒋介石氏の功罪を並べて展示するというのは、“蒋介石神話”を打ち破る重要な一歩であるともいえ、重大な意義があると評価した。蒋介石・元総統と台湾との関係をテーマにした展示会は初めて。

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台北市にある中正紀念堂で22日から「蔣中正總統與台灣特展(蒋介石総統と台湾展)」が行われています。

これは文化部が中正紀念堂の段階的な正義への移行を進めていることに伴い行われている展示会で、国立政治大学台湾歴史研究所の薛化元・教授がキュレーターを務め、蒋介石・総統時代の「国防外交」、「政治発展」、「社会経済」、「教育文化」の4つの方面から、データや資料、報道などを通して、あらゆる角度から蒋介石・政権時代の台湾の発展を表します。

展示の内容は、台湾の社会経済を現代化に向けて発展させたことや、9年間の国民教育を推進したこと、台湾に移ったあと国語運動を強制し、本土の言葉や文化の伝承と発展を抑制したことなどが含まれています。

政治発展の面では、国民政府の主席期間中に起こった二二八事件だけでなく、台湾は蒋介石・総統主導の下、行政、司法、軍事情報などの手段で反対意見を取り締まり、白色テロ事件を発生させるなど、強権的な権威主義にも向かっていったこと。

国防外交の面では、中華民国の国際情勢の変化が表れています。

協力キュレーターである、国史館の陳儀深・館長は、蒋介石・元総統の功罪は相殺できないし、それぞれどのくらい功績があるのか評決できない。今回の特別展は学術の客観的立場から表現していて、みんなに蒋介石・元総統のことをもっとよく知ってもらうことを望んでいると語りました。

陳儀深・館長

「蒋介石・元総統の功罪が、“功”が七で“罪”が三なのか、六四なのか五分五分なのかどのように規定できるのか。我々も(規定)するつもりはない。我々は功罪を事実をもとに列挙し、“功績”は“功績”、“罪”は“罪”だという事を並べる。これが学術の表現だ」

文化部の李永得・部長は、中正紀念堂の正義への移行は、社会とのコミュニケーションをとり続けていくことが必要だ。しかし、銅像を壊したりしなければならないほど具体的である必要はないと強調しました。また、李永得・部長は政治を司るものは必ず“功績”も“罪“もあると考えています。しかし、功罪は相殺できるものではなく、蒋介石・元総統が国家の武力や暴力を用いて人々の生命や財産、命の尊厳を奪ったことは歴史的制裁と審判を受ける必要があるとし、中正紀念堂が打ち出している「蔣中正總統與台灣特展」で功罪を合わせて紹介する方式が採用されたことで、市民に様々な角度から過去に起こった事実を見てもらいたい。そして、“蒋介石神話”を打ち砕くことが重要な意義であると語っています。

李永得・部長

「中正紀念堂はその名の通り独自の規定を持っている。宣揚し、発揚し、蒋介石・元総統の偉業を称えると言っている。今日は、このような場を使ってこの神話を打ち破る。実は歴史は多面的で、その中には“功績”も“罪”もあり、誰もが観ることができる。しかも、史料を通して、いかなる調味料も加えられていない、オリジナルの味の史料を見ることができる。」

李永得・部長は、独裁者の全ての行いを表しているだけでなく、文化部の次のステップは、独裁者に立ち向かった人々の勇気を示すことだ。これらの人物も後世の人々に理解してもらう必要があり、そうすることで初めて社会が社会的市民権のメカニズムを使って独裁者が再び現れる可能性を抑制することができると語っています。

(編集:中野理絵/王淑卿)

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